家づくり八つの考え
素材へのこだわり
古くなる = 味わいが深まる住まい
新築の建物から感じる、白木の明るい色合いと温かみ、木の香り。50年後、それらは堂々とした風格、落ち着いた色味へと変化していきます。
土壁の上に現れる錆び模様や、愛着を持って磨かれた無垢の床のツヤなど、使うほどに馴染み、味わいが深まっていく良さは、自然素材の持つ最大の魅力です。構造躯体には国産ひのきの無垢材を厳選し、長期強度や耐久性を考慮して素材を選びます。
また、自社の木材倉庫にはカウンター、框、柱、床材などの様々な種類の銘木を保管しています。
素材がありそれを生かす職人がいる。これがなんば建築工房の家づくりです。
職人の手仕事
心を込めたひと手間の違い
お料理でも、たった少しの手間のかけ方で味がぐんと美味しくなる、と耳にされたことがあると思います。家づくりも同じで、職人による手仕事こそが、家に深い味わいとあたたかみを与えます。
例えば、小屋組みは通常、材木工場から現場へ直送しますが、化粧で見える小屋組みは、一度当社の工房で仕上げてから納入します。また、丸太、下駄箱、敷居・鴨居や窓枠などは、当社倉庫で保管している桧の材、銘木を使用し、<材木の仕入・保管→図面提案・材料選び→加工>と一貫した家づくりを行なっています。
時間と手間はかかりますが、『人の住む家は人の手で創る』ことを信念に私たちは手仕事にこだわっています。
構造美を生かす
「美しい」と感じさせる存在と個性
間口を支えるため、あるべき所に柱がある。大きな吹抜け空間を支えるため、梁を渡す。
構造そのものがデザインとして美しいと感じる空間がそこにあります。
設計スタッフ、現場監督、職人の連携により、確かな目と理にかなった設計、意味のある素材選びによって、なんば建築工房の家はデザインされていきます。
自然を楽しむ設計
自然の恵みを無駄にしない家(光の設計・風の設計)
農家や町屋など、昔ながらの住まいには気候風土に根ざした様々な知恵や工夫が生かされています。
これらは機械に頼ることのない、自然の恵みを最大限に利用するためのデザインがあります。
例えば、冬は太陽の日差しを利用して家を暖める窓や庇の設置、坪庭による実用の明りと美しい光の設計を。
夏は温度差を利用した換気・通風を行う開口部を設置するなど、熱や空気の流れを計算し設計することで、省エネルギーに貢献する住まいを建てています。
伝統&モダンのデザイン
研ぎ澄まされた和のセンス
「古いけれど新しい。」
日本には、独自の素晴らしい文化や伝統があります。
近年、家の仕上げは工業製品が使われることが主ですが、和紙や土、焼き物など、手仕事でしか作ることができない独自の仕上げは、世界で唯一の逸品です。
そのような手仕事の素材を守りながら、新しい技術と融合させることによって、洗練された和モダンな空間に仕上がるのは、素材の特性や構造、収まりを知り尽くした経験豊富なスタッフだからこそ。
「社内一貫」提案と建築
こだわりを実現するために
当社のこだわりや、お客様のこだわりを実現するために、設計業務をはじめ工事管理、監督業務、コーディネーター業務は原則として社内一貫で行います。
キッチンなどの住宅設備や、インテリアデザインに欠かせない照明や電気配線のご提案も、専門の技術スタッフが行います。
そのため、素材や仕上げに対して、一軒一軒心を込めて家づくりが出来るのです。
私たちは建築に携わるプロでありながら、お客様と同じ目線・立場で「自らの家を建てる」という意識をもち、家づくりに取り組んでいます。
職人の育成
大工の育成
木は生き物。
木にも一つ一つの個性があり、家作りに必要なのは自然素材を扱う知識と技術です。
なんば建築工房の大工は、1年2年で一人前にはなれません。
入社後10年かけて、棟梁大工から技術の継承はもちろんのこと、職人としての心構えも学んでいきます。
仕事を終えた後の掃除やこまめな道具の手入れなど、良い家を作るプライドを持った大工だからこそできる、職人としての誇りがあります。
長期の耐久性の工夫
次の世代に渡り、住み継がれる家のために
求められる家の間取りや大きさは、ライフスタイルによって変化していきます。
100年後、200年後も、子や孫へ受け継いでいける家にするため、将来の増改築に備えた様々な工夫をしています。
例えば、重要な骨組みに使用する木材は、ひねり・粘りに強い無垢材を使用し、屋外には通気層を設置することで、雨水の侵入を防ぎつつ内部の湿気を逃し、構造材を傷めない工夫をしています。
また、長期の耐久性が必要となる屋根の構造には、合板類の使用も控えています。
創業130年超の経験と実績、そして最新技術の研究により、長期にわたり愛される家づくりをしています。