山間の古民家改修工事
時代を感じる天井
客間の凝った天井。
一昔前に流行ったのでしょう、よく見受けられます。
折り上げ天井に布クロス+シャンデリア
まずは解体からです。
開けてみたら
解体も進み躯体が露わになってきました。
古民家は本当に蓋を空けてみないと解らない事が多いです。
建ってから一度も改修していない事がまず無く、思いもつかない改修をしている事も多々あります。
おそらく今回は4期工事
元の家は100年は建っているでしょう
2期の大幅な改修工事を経て、3期の改修、
今回の4期工事にかかります。
どれだけ調査してみても、壁の中や懐の狭い天井からは伺い知る事の出来ない部分。
鉄骨が
天井裏を覗いてみると、鉄骨がチラリと見えました。
構造的にあるはずの柱が無いと思っていたら、
鉄骨で補強して受けていました。
色々試行錯誤されてます。
炉
畳の間を解体したら床下から炉が出てきました。
あまり整っておらず、手作り感のある炉
石と土で作られた力強さを感じます。
意外に
無筋の布基礎だったのですが、かなり大きなコンクリートの塊が出てきました。
ですが鉄筋が入っていないと脆いもんです。
重機で掘り出して少し衝撃を加えればゴロゴロ壊れてしまいます。
ブロック基礎の所もあり、柱建ての所もあり。
色々な工法が見られて勉強になります。
土間
基礎工事もようやく佳境。
新しく家を支える礎になる工事ヶ所。
綺麗に出来上がってきています。
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ついに
現場に大工さん復帰。
まずは土台の墨付けから長い長い工事の始まりです。
土台
入りました。
新築では無いので、一つ一つ寸法を確認しながら。
既存部分をどの様に直すか考えながらの作業です。
大工さん増員
大まかな形が見えてきた所で大工さん増員。
柱を入れたり、入れ替えたり。
出ている所を引込めたりしながら調整していきます。
今ある物にそぐわせて作ると、後が大変。
最初が肝心です。
刻み中。
現在、1階部分の柱を刻み中。リフォームの場合、既存の柱や梁との取り合いがあるため細かい凹凸に合わせて柱を現地加工するのです。奥に見える柱の本数からかなりの時間がかかっている事がわかります。
その間の工事の進み具合は見た目にもゆっくりなんですが手仕事で確実に慎重に進んでおります。
「刻みが終わったら起こしていくよ。」との棟梁の声にその日は近い!」とワクワクして現場を後にしました。
梅雨の合間の建方。
ここ最近は全国的に心配な雨の降り方ですね。
岡山も昨日の雨で被害もあったようで、お見舞い申し上げます。
さて、本日は梅雨の合間の貴重な晴れ間で、このチャンスに滞っていた建方の続きで古い丸太に補強の梁を取り付けたり、新たに柱を立てたりと暑い中、大工衆ががんばってくれていました。
予報では明日もまた雨のようですので作業が限られます。
この時期のあるあるですが予定通りに行きませんね、、、
組み合わさる。
黒い構造材が既存のもの。
白い構造材が新しいもの。
反ったり、捻じれたり、年月を経てた材料に新たに手を加えて住まう。
一朝一夕ではできる仕事ではありません。
入れ替わる。
2階の柱がスッキリ入れ替わりました。
手際よく整然と建てられている状況は美しいですね。
長雨もそろそろ終わりにしてもらいたい所。
早く屋根仕舞したいです。
ピース
現場の写真を撮っているとフレームインしてきます。
写真の邪魔ですが愛嬌があるので、このまま載せてみます。
屋根工事も無事終わりサッシを入れたり、枠を入れたり。
形がガラッと変わってきました。
鉋をかける
玄関先の庇を作る為に丸太を加工しています。
仕事は当然四角の材が楽ですが、丸太の方が小口径でスパンを飛ばせます。
丸太を使うと細く見せる事が可能になるのです。
その垂木の乗ってくる部分を真っすぐに削っている処
人の手が無くては出来ない箇所、暑い中気持ちの入った仕事をしていました。
新旧
ここに建って100年は経過しているであろう大黒柱にアルミサッシを取付ています。
まさかここにこんな物が着くなんて最初に建てた大工さんは考えてもいなかったでしょうね。
100年後はまたどうなっているのか。
伝えてゆければ良いですね。
顔が付きそう
カメラを向けられているのに気づいているのかいないのか、
丸太に丸太が刺さってくるのでその極力隙間なく付ける為の作業です。
丸太と言えど円では無く、凸凹のある丸です。
その凸凹を鉛筆やチョークで印を付けたりしながら少しづつ擦り合わせる地道な作業。
時に大胆に、時に繊細に。
そんな作業です。
軽快に
水道工事をしております。
パイプを切ってつなげるだけ!
といえばそれまでですが、滞りなく水が流れるように接手の位置や勾配をしっかりと確認。
給水も万が一にも漏れたら一大事。
端部の確認をししっかりと固定。
実は奥の深い職種です。
埋木
傷んでいる場所の補修用に木を埋めています。
強度的な問題は無いほどの小さな穴なのですが、
妙な茶目っ気を出して何らかの魚が埋められています。
鯉なのか・・・・な?
万十唐草
以前、「蟹」のマークが先に付いているのが石州瓦だと聞いたのですが。
よくよく調べてみると「蟹」では無く「万十唐草」と言う模様のようです。
島根で作られている瓦だから蟹なんだ!!と素直に信じておりました。
でも、蟹に見えますよね。
削る
枠材を仕上げております。
良い雰囲気の削りカスが出ています。
1本づつ丁寧に。
外観
腰板を貼り終わり、家のボリュームが見えてきました。
やはり入母屋はバランスが良いですね。
軽すぎず、重すぎず、丁度よい雰囲気。
隠れますが。
排水管に防音シートを巻き、通気弁が付いています。
見えない部分ですが、丁寧に仕事しております。
手洗いカウンター加工しました。
本日は、工房にて棟梁が枠材やら造作家具やらの材料を加工していました。
写真はトイレの手洗いカウンターで、厚みが60ミリのタモ。重厚感といい木目といい、とても立派です。
取付けが今から楽しみ~^^
下地
天井の下地が組み終わったようです。
配管、折り上げの部分、古材の干渉もあったりすが
綺麗に下地が出来上がっております。
隠れてしまう。
ある部分の裏側です。
最終的には隠れてしまい、見えなくなる部分です。
下から見たらただ木材がくっついているだけですが、
上からみたらその部分がいかに開かないようにするか、
苦労が見て取れます。
蟻
仕口の名前でよく言われる、蟻
蟻継ぎや、蟻桟等 虫の名前を冠していますが、
横から見ると蟻の頭の形▽の形をしている為です。
一度入ると外れないように、見えない所にも細かい仕事です。
小口
左官の仕事が少し進んでおります。
軒先、軒裏共に漆喰仕上げ。
役物と呼ばれる部位が多いのでなかなか仕事は大変です。
その分仕上がりが楽しみでもあります。
そろそろ大工終了。
工事も順調に進みまして、外部の下地まで出来ております。
こうしてみると出来上がり感もアップ!
そして、そろそろ大工工事も終了です。
最後の追い込みで、若手大工が化粧仕事をしておりました。
合わせては削り、合わせては削り、と丁寧に。いつもありがとう^^
役物
左官仕事で面倒な部分、角です。
平面を塗るのとは違い、角を作るのはとても大変。
写真には写っていませんが、今は便利な物があり、手間が少し減りました。
ですが狭い場所で役物が多い場所塗るのは一苦労。
その分綺麗な仕上がりになりました。
パテパテ
白く長くパズルのようなパテの跡
クロス工事の前の大事な作業。
ただ埋めて擦っての内容だけですが、このパテにも色んな種類があります。
クロス用 塗装用 左官用 木部用等など
名前が違うけど一緒の素材だったり埋めるという作業が如何に大事なことか。
Ⅰ期の仕上げに向けて。
12月に入り、Ⅰ期工事が終盤に近付いています。
建具やら内装やらが仕上がるとそれなりの雰囲気ですね。
Ⅱ期工事もありますが、先ずはⅠ期の仕上がりが楽しみです!
明日は撮影日。
Ⅰ期工事がいよいよ出来上がり、明日は内部のみプロカメラマンさんによる撮影です。
広いLDKのこの奥行きはプロの腕がないと表現出来ません。
ホームページでのお披露目はⅡ期工事も全て終えた春以降になりますのでお楽しみに。
造作外部シンク
外部のシンクを石とコンクリートで造作しました。
アプローチの正面でお出迎えしてくれています。