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実例紹介

施工事例

古き良き暮らしを求めて

かつてはご主人のおばあ様が大切に暮らされていましたが、近年は空き家になっていた古民家。
大切に残すべく大規模な改修を行い、性能も上がり暮らしやすい家へと変貌しました。

お施主様はお若いながら、昔の暮らしの良さを取り入れたいとのご要望があり、可能な限り昔の佇まいを残し、懐かしさの中で暮らせるように計画を進めました。

改修前は増築を繰り返した膨大な面積の古民家でしたが、一部を減築し、ほぼ本来の主屋だけの建物へと整理したことで、日当たりと風通しも良くなり、動線もまとめることができました。

また、新たに門を設け、お客様を迎える新しい顔が出来上がりました。

【外観】
主屋は瓦も全て葺き替え外壁も塗り直した。
2階の海鼠壁を残したことで以前の面影が感じられ、古風な印象にまとまった。

【屋根】
瓦は全て葺き替え、破風板や野地板などを新しくした。さらに屋根断熱にすることで性能もアップ。
古い垂木も使えるところは極力残し、隅木の照りなどの手仕事は大工に全て任せて納めた。手仕事の経験あってこその仕上がり。

【出格子】
親子格子を採用して、視線を遮りながら開放感も叶えた。
以前は鉄格子だったところを木製にして、温もりのある設えに。出格子の受け材は以前のものを再利用している。

【玄関】
玄関を入ると2階までの吹抜。
下駄や草履を普段使いされているお施主様なので床には名栗板を採用。
素足で歩くと凹凸が心地いい。

【建具】
玄関正面の書院建具は以前の座敷で使われていたもの。
欄間とセットでお客様をお迎えしている。

【リビング・ダイニングキッチン】
リビングとダイニングキッチンは建具で仕切り、建具を引き込めば繋がった一つの空間にも。
欄間は以前のまま。
空間使いの柔軟性は日本の古民家の田の字間取の良いところの一つ。

【ダイニングキッチン】
以前は続きの和室だったところ。
増築により暗く寒々しかった部屋も、減築とあわせて構造的に必要な柱を新たに設けることで、明るいダイニングキッチンに生まれ変わった。
広い空間には大きなカウンターを造作。作業台や収納として使い勝手良く。

【作業台・手仕事】
無垢板には節があることもしばしば。
大工のセンスでアレンジしてくれている。

【パントリー】
ダイニングキッチンに隣接するところに設けたパントリー。
建具を再利用したり古風なデザインにして空間に統一感を持たせた。

【広縁】
広縁の天井板は以前の座板を加工して再利用した。

【洗面所】
以前の建具を利用した収納には細々したものを収納できるように。
昭和ガラスもそのままのレトロなデザインに合わせてモザイクタイルで。
全体がレトロな印象に。スイッチプレートもここだけレトロデザインに。

【トイレ】
入口の扇の窓から明かりが漏れる。
天井と腰壁の板も、広縁同様に古い座板を再利用。
水がかりには大谷石を貼り、古風な中に高級感も醸している。

【脱衣所】
脱衣室は実用的に。
乾燥機や室内干しも可能で、ここで洗濯は完結する。

【2階居室・梁】
既存の丸太梁を見せた2階のセカンドリビングは、書斎としての利用もできる。
丸太梁と古い建具の相性もいい。

【2階寝室】
低い位置に丸太梁があったので勾配天井にして圧迫感を解消。
畳に布団敷の寝室は、むしろ低い天井で安心感を。
使われず仕舞ってあった板戸も復活して、違和感ない空間に。

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