なんば建築工房
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賢い古民家の選び方① 古民家の定義とは?

株式会社なんば建築工房代表の正田です。
下津井での町おこしに取り組んでいることもあり、
古民家の購入や選び方について、ご質問を受けることがよくあります。

特に、昨今の古民家ブームで、古民家の購入を真剣に考えられている方から、

本当にこの古民家を購入して大丈夫か迷っています、、、、。
建替えするか古民家を残せるのか分からないんです、、、、。
古民家の断熱や耐震って大丈夫なんですか、、、、
古民家の予算は新築よりかなり高いんですよね、、、、

というお声を本当に多く頂戴するようになりました。
そこで、本日よりシリーズで、賢い古民家の選び方について少しお話ししたいと思います。
ぜひ、最後までお読みいただければ幸いです。

まず、古民家とは?

何をもって古民家なのか、この定義からお伝えが必要ですね。
世界で統一された決まりがあるわけではないので、「古民家」と言い張ってしまえばそれは古民家なのですが、国が制定する文化財登録制度では下記のように定義されています。

【古民家の定義】
1.築50年以上
2.木造軸組工法伝統構法または在来工法の住宅

築50年以上は文字通りですが、木造軸組工法とはなんでしょうか?
それは、柱や梁で出来ている木造のお家のことを指します。
なので、2×4(ツーバイフォー、柱がない)や、もちろん鉄骨造やコンクリート造は古民家には当てはまりません。

次に伝統構法在来工法についてです。
これは簡単な見分け方があります。

戦後に建てられた建物は現在の建築基準法に合わせて作られているので、原則として基礎がコンクリート造です。
これが、在来工法です。

それに対して、コンクリートや建築基準法がない、戦前に建てられたお家の多くは、石の上に家が建っていました。

え~~~っ!石の上に?
と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、まさに礎石(そせき)といって石が基礎になっていました。
締め固めた地面の上に石を置き、その上に家が建っている。そのようなお家が伝統構法の家です。
※厳密には金物や耐震の考え方などにも違いがありますが、今回は見分け方をメインにお伝えします!

一口に「古民家」といっても、実際に下見に行くと、築年数は古くても定義的には古民家に当てはまらないお家もたくさんあります。
古民家に住みたい方、ご自身の住んでいる家が古民家に当てはまるかが気になる方は、ぜひこの定義を覚えておきましょう!

古き良き時代に建てられた古民家は、日本の宝です。1棟でも多く残っていけば嬉しいですね。