なんば建築工房
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賢い古民家の選び方③ 古民家はなぜ寒い?

株式会社なんば建築工房代表の正田です。
シリーズでお届けする、「賢い古民家の選び方」第三弾です。
今回は、古民家の特徴の2つ目、「寒い」についてお話しをさせていただきます。

古民家はなぜ寒い?

暖かい古民家はあるのでしょうか?

答えは、現代の古民家再生で暖かい古民家はあります
 
しかし、既存にある古民家はかなり寒いものが多いです。
先日お伺いした古民家での打ち合わせも、家の中でこたつに入り、外気温とほぼ一緒の気温のなか白い息を吐きながら打合せをさせていただきました。
 
古民家が寒い理由は、夏を考えて作られた家がほとんどだからです。
冬は家の中で竈(かまど)や囲炉裏(いろり)など火を使い、寒さは何とかなりましたが、夏の暑さは服の脱ぎようもなく、限界がありました。
そのため、夏をいかに涼しく過ごすかが家づくりのポイントだったようです。今ではクーラーや冷蔵庫もあり快適に過ごせますが、、、、。
 
そのため土壁は夜に冷やし、建具も隙間があり、庭に面してオープンでかなり風通しが良い古民家が
多かったと思います。
光が壁の一部から漏れている、、、そんなことも多くあります。

つまり、悪く言えば「古民家は寒い」となりますが、良く言えば「古民家は、夏は涼しい」というわけですね。

現代の古民家再生では、窓回りを高性能サッシへ交換したり、床や壁へ断熱材を敷設したりすることで、断熱性能が大幅に向上します。
そして、屋根に関しては、瓦を交換する場合は屋根の外側に、屋根を葺き替えない場合は内側から断熱材を入れると、かなり断熱性が上がります。
当社で古民家再生をされた方は、どの家も「かなり暖かくなりました!」と喜ばれています。

古民家の欠点である寒さ。
私たちの技術で、しっかりと暖かい古民家へと再生いたします。

もし古民家を選ばれる際は、窓回りの状態や屋根の状態など、どこまで断熱リフォームができるかを考えて古民家選びをされると良いかと思います。

暖かい古民家を、次の世代に引き継いでいきます。